YG-HP.net

　ダイノトピアは、近代の探検家の絵日記の形態で、恐竜と人類の共存する大陸を紹介する作品です。

　孤立した大陸ダイノトピアでは、恐竜には人間と同等の知識があり、長い時間をかけて人間と共存する高度な文化を育んでいます。 作中では、その大陸にアメリカの探検家が漂着したシーンから始まります。 探検家が農村・街・森林・遺跡など大陸の様々な地域を巡り、その地域の家屋や恐竜の使う家具など、実際に存在した場合に目にとめるであろう事物を、現実的な写生として描いています。 写生のため、そこに生きている人も恐竜も本当にそこで生活しているようなリアリティがあります。

　この作品が素晴らしいのは、イラストで描かれている事象に対して、想像を広げやすくなっている事です。 大陸各地の衣装を一覧することで、さわりだけで詳しくは描かれていない他の地域はどのようになっているのか想像を楽しむことができます。

　子供と一緒に読むのなら、描かれていない地域では恐竜と人間がどんな生活をしているか、オリジナルの物語を作って、親子で話し合うという楽しみ方ができます。 親と一緒に想像の世界を旅するというのは、子供にとっては楽しい体験になるかと思います。